7.05.2009

「ウォッチメン」原作コミック解説(21) CHAPTER 7 [P226〜P238]

<P226>
その言葉とは裏腹に、ドライバーグはトワイライト・レディとただならぬ仲にあった模様。

<P227>
PANEL1
ドライバーグはわずか1時間ほどで目を覚ましてしまった。

<P228>
PANEL3
窓に映った月がピースマークを描いている。

PANEL7
ドライバーグの復帰を歓迎するかのように、コスチュームのゴーグルが煌いている。

<P231>
PANEL4
コントローラーに表示された”ACL”とは、ボタンを押した次のコマでライトが点灯していることから、AC(交流)Lightの略だと思われる。

<P232>
PANEL1
操縦桿を右側のコクピットから左側に付け替えている。車と同じで左運転がデフォルトなのか。

PANEL7
二人が出てきたビルに描かれた「ヒロシマの恋人たち」は、他より積極的。

<P233>
PANEL1
アストロドーム:劇中世界のニューヨーク名物であるジオシック・ドームの一つで、ひときわ巨大。
実際のアストロドームは、テキサス州ヒューストンをフランチャイズとするヒューストン・アストロズのホームグランドで、世界初のドーム球場として知られている。劇中世界のアストロズは、ニューヨークを本拠地にしているのだろうか。

PANEL2
コンソールのレーダーに、二人の姿が映り込んでいる。

<P234>
PANEL4
ドライバーグは、ローリーの姿に見とれてボタンを押すのを忘れていた。

<P235>
PANEL1
通路の先端が窓枠を掴んで機体を固定させている。また、伸びると同時に手すりが起き上がる仕組みになっている。

PANEL4
スモーキー・ザ・ベア:アメリカの森林火災予防運動組合が1944年に採用した山火事防止キャンペーンのマスコット。森林消防隊の扮装をした熊で、今なお広く親しまれている。
スモーキー・ザ・ベア


PANEL7
ドライバーグがBGMに流したのは、1933年のヒット曲 『ユー・アー・マイ・スリル』。

背景にヴェイト社のビルが見える。位置関係からすると、社長室から見えていたのはアストロドームらしい(P24 PANEL4参照)。

<P236>
PANEL1
ほっとしたのか、緑のシャツを着た黒人女性が手巻きタバコで一服しようとしている。

PANEL5
大人たちが呆然とする中、少年だけが、去り行くヒーローに応えている。

PANEL7
ビリー・ホリディの〜:この曲が発表されたのは1933年だが、ホリディがカバーしたのは1950年。

<P237>
PANEL9
ナイトオウルの完全復活に、再びゴーグルが煌いている。

<P238>
PANEL1
ソケットに挿さずに立てかけてある操縦桿に注目。その時間さえもどかしかったのか。

床にパイプタバコが転がっている。

PANEL9
月とアーチー、雲、火事の煙がピースマークを形作っている。

PANEL10
ヨブ記:旧約聖書の一部で、敬謙な信徒ヨブの受難の物語。引用された一節は、サタンによって皮膚病に侵され、周囲の人々にそしられ、神への祈りも届かない、現在の惨めな己の身の上を嘆くヨブの言葉。だが、それでもなお彼は神を信じ続け、信仰のあり方を示す。

<P239>
アメリカ鳥類学協会:1883年に設立された、アメリカ最古にして最大の鳥類学者連合組織。会員数は約4000名。