7.08.2009

「ウォッチメン」原作コミック解説(22) CHAPTER 7 [P240〜P242]

<P240>
カンジンスキー:ワシリー・カンジンスキー(1866〜1944)。ロシア出身の画家。抽象絵画の祖とされる。ソビエト共産党、ナチスドイツと、政治に翻弄される非業の人生を送った。

モネ:クロード・モネ(1840〜1926)。フランス印象派を代表する画家。光を巧みに操り「光の画家」と呼ばれた。

マックス・エルンスト:ドイツの画家兼彫刻家(1891〜1976)。ダダイズム、シュールレアリズムの旗手として知られ、しばしば鳥をモチーフに用いた。

ツァイス:1846年にドイツのイエナで創業した光学機器メーカー。カメラや顕微鏡で有名。

マイブリッジ:エドワード・マイブリッジ(1830〜1904)。イギリス出身の写真家。後にアメリカに移住し、連続撮影の技法を発明した。彼の連続写真が発展する形で生まれたのが”映画”である。

ホルス神:エジプト神話の天空の神。隼の頭部を持つ人物の姿で描かれることが多い。

<P241>
ある友人の見舞い:ある友人とは、初代ナイトオウルことホリス・メイソン、入院中の知人とは、モスマンことバイロン・ルイスのことだろう。

V2ミサイル:第二次大戦末期にナチスドイツが実用化した世界初の弾道ミサイル。イギリス、ベルギーを中心に3000発以上が発射されたが、当時の技術では迎撃は不可能であり、高空より超音速で飛来するV2が人々に与える心理的脅威は、実際の被害をはるかに上回っていた。戦後、V2の技術者は米ソに連行され、各々の国のロケット技術発展に寄与した。

<P242>
T.A.カワード:トーマス・アルフレッド・カワード(1867〜1933)。戦前に活躍したイギリスの鳥類学者。

ハドソン:ウィリアム・ヘンリー・ハドソン(1841〜1922)。イギリスの鳥類学者。鳥類に関する多くの著作でも知られる。

パラス・アテネ:ギリシャ神話の女神。知恵を象徴する聖なる鳥フクロウを従えている。