<P155>
PANEL1
ヴェイトの卓上に置かれたキーボードには、見慣れない記号が並んでいる。
PANEL4
画面下の階段はエスカレーターと思われるが、それにしては形が不自然。単なる作画のミスか、あるいは意図的にやっているのか。
PANEL7
10ポンド:約4.5kg;。
<P156>
PANEL4
対称形の中央にあたるコマ。水面周辺など可能な限り、対称形にこだわっている。
<P157>
PANEL4
ヴェイトの胸のバラに飛び散った血は、ピースマークの血痕を連想させる。
<P159>
PANEL4
タクシー運転手のジョーイらしき女性がゴミを捨てている。
画面右からはコバックスが近づいてきている。
PANEL5
害はない〜:1パイントは約473ml。海水は、海水に含まれる塩分を排出するために飲んだ海水以上の水分が必要となるため、このような場合でも飲んではならないとされているが、この程度ならば、ぎりぎり許容範囲内だという。
PANEL6、PANEL4を逆方向から見ている。
PANEL8
先ほどは見つからなかったのか、またゴミ箱を探している。
<P160>
PANEL1
今度は見つかった。ジョーイの務めるプロメシアン・タクシーがヴェイトの傘下にある事を考えると、彼女がメッセージを運んだとも考えられる。
PANEL5
意外にキチンと畳んである。真の自分に戻る手段だけに、こだわりがあるのか。
壁に貼られたポスターは、ヴェイト社の香水ノスタルジアのポスター。詳細はP343参照。
PANEL6
袖のボタンに注目。上着だけでなく、シャツも着替えていることがわかる(路地裏で下着姿になっているコバックスを想像したくはないが…)。ここで自室のシーンを見返すと(P153 PANEL1)、上着やシャツはコバックスのものであり、服までは着替えたものの、マスクを脱ぐ前に眠り込んでしまったことがわかる。
PANEL8
強盗と被害者女性のシルエットは、チンピラが描いた落書き"ヒロシマの恋人たち"を連想させる。
<P161>
PANEL4
このページは、P152 PANEL4と、二人の立ち位置や表情も含め対称になっている。ガンガ・ダイナーでは勇気を出したドライバーグだったが、今度は一歩が踏み出せなかった模様。
PANEL7
ベッドの脇の机の上の本は、ホリス・メイソンの自伝『仮面の下で』。
PANEL8
サイテーだな〜:期待しても無理はない状況ではあるが…。
<P163>
PANEL3
ハスラー:1974年に創刊された実在のポルノ雑誌。先行する『プレイボーイ』や『ペントハウス』よりもえげつない描写で人気を得た。
PANEL7
右目から流血するサメの頭は、ピースマークを連想させる。
PANEL8
ピンク・トライアングル:ナチスは、ユダヤ人だけでなく、同性愛者も迫害の対象として強制収容所に送った。収容者の服には、その罪状に応じて布製の三角のバッジが縫いつけられていたが、同性愛者のバッジの色はピンクで、このバンドの名はその故事に由来していると思われる(ただし、ピンクのバッジをつけていたのは、いわゆるホモセクシャルの男性で、レズビアンの女性のバッジの色は黒だった)。なお、ピンクの三角形は、70年代以降、ゲイリブ運動のシンボルとなっている。
ポスターの右下に書かれた"BENEE"、"CONCE"の文字は人名と思われるが、ピンク・トライアングル以外の出演者だろうか?
PANEL9
ジョーイが手にした『ハスラー』の裏表紙にパイプ・タバコの広告が載っている。キャッチフレーズの「FOR SMOKERS WITH BALLS」は「ホネのある喫煙者に」の意味だが、"BALLS"には、ホネと睾丸の二重の意味がかけられている。なお、パイプ・タバコを吸うこと自体は日常的な行為であり、"ホネがある"とは、ニコチンの量が多いといった意味だろう。
<P164>
PANEL1
作品世界では、プッシュホンに*と#のボタンがないことに注意。ランプが光って着信を知らせているが、効果音を廃したための処置でもある。
PANEL2
レコードとは、グレイトフル・デッドの1969年のアルバム『AOXOMOXOA(アオクソモクソア)』のこと。見ての通り、対称形のタイトル。
デザインも対称形の「AOXOMOXOA」ジャケット
。
PANEL6
ボークイン刑事が持っているエドワード・ブレイクの事件ファイルの番号「801108」も対称形。
PANEL7
"ロー・シャーク"とは、生のサメという意味になるが、ロールシャッハは英語読みでは"ローシャック"になるので、ファイン刑事がそう聞き間違えたのも無理はない。
<P166>
PANEL3
アンダーボス:詳細は不明だが、組織犯罪のボスで、地下にアジトを持っていたと思われる(P339 PANEL5参照)。
ジミー・ザ・ギミック、キング・オブ・スキン:かつてのロールシャッハの宿敵。名前からすると、前者は様々な小道具を駆使し、後者は変装の名人とも思えるが、詳細は不明。
<P167>
PANEL4
卓上にあったコショウをポケットにぶちまけている。
PANEL6
ロールシャッハが手にしたヘアスプレーもヴェイト社製。
PANEL7
マッチを手にしている。
<P169>
PANEL1
先ほどのコショウが役に立った。
PANEL6
ロールシャッハの手前に見えるのは、モーロックの寝室の戸棚に置かれた聖母像(後ろからアップで見たところP61 PANEL9参照)。
<P170>
PANEL10
章末の詩は、18世紀末から19世紀初頭に活躍したイギリスの画家・詩人ウィリアム・ブレイクが1794年に発行した詩集『無垢と経験のうた』に収録された「虎」の一節。