6.29.2009

「ウォッチメン」原作コミック解説(19) CHAPTER 6 [P205〜P207]

<P205>
PANEL3
新聞には、サイレンが鳴ったら直ちに手近なシェルターに避難せよと書かれている。50年代の対処法とまるで変わっていない。

PANEL9
章末の言葉は、ドイツの哲学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(1844〜1900)が1886年に著した『善悪の彼岸』よりの一節。キリスト教的価値観に基づく伝統的な善悪の概念を非難した。他者に依ることのない確たる自我の持ち主である新しい人類、「超人」の提唱者でもある。

<P205>
ショー巡査P168 PANEL4参照。

グリーブス巡査P169 PANEL4参照。

ハーベイ・チャールズ・ファーニスP131 PANEL6参照。

懐中電灯P12 PANEL2参照。

角砂糖の包みP17 PANEL6参照。

枯れた赤い薔薇P68 PANEL6参照。

鉛筆1本、手帳1冊P20 PANEL1参照。

男性用香水ノスタルジアP98 PANEL8参照。

黒胡椒P167 ANEL3参照。ただし2瓶とあるので、モーロックの家で入手する以前から、1瓶持っていたものと思われる。

<P206>
リリアン・チャールトン問題児収容所:架空の施設と思われる。『ウォッチメン』のキャラクターの基になった一連のコミックスの出版元であるチャールトンコミックスに由来するものか。

<P207>
70年代中頃まで勤務:75年のブレア・ロッシュ誘拐事件を機に、”真"のロールシャッハとして目覚めた彼は、俗社会との交わりを絶ったと推察される。

<P208>
筆記の日付が1963年となっているが、コバックスが13歳の時に書いたものであるとすると、1953年のはず。